自分は「20%オフ」という言葉に負けてその煎茶を購入し「入賞って結局は何位?」とか独り言を呟きながら早速、70℃程まで冷ましたお湯で淹れてみたところ、水色は若干であるが赤く感じ「ひょっとしてこれ古い?」と思ってパッケージで確認してみると賞味期限はたっぷりと残っていた。
その一煎目を飲んでみるに「なんかアカン…」という感じであり、何処がアカンのかよく分からないまま熱めの湯で二煎目を淹れると一煎目とは明らかに違う水色であって「これで普通な感じやけど……」と思いつつ飲んでみるとなかなかに美味しい。そして不思議。
「熱めの湯で淹れたほうがええのんか?」と考えて新しい茶葉で試してみると、今度は渋みが強すぎてまた失敗した。
実にコントロールの難しい煎茶である。
湯の温度、茶葉の量、抽出時間が非常にシビヤな感じであり、そこは入賞煎茶である故に「違いのわかる男」にしか上手く淹れることは出来ない「プロ用煎茶」なのであろうか。
レース用にカリカリにチューンされた車というのは繊細であって扱いも難しいのと同じかと、何となくそれと重ね合わせて「ほぉ~」とか「えええ」とか独り言が増えて困るが、こういう煎茶は一般の方が「お客様用」なんて考えで購入して、いざ淹れてみてもなかなか美味しく淹れるのは難しいのではないだろうか。
故に一度購入しても「値段は高いしあんまり美味しくない」という評価になり「売れない煎茶」にならないのかが非常に心配である。
まだまだ「入賞煎茶」の塩対応は続く見通し。
余談であるが上記の煎茶を購入した茶屋で来年のカレンダーを頂戴した。
そのカレンダーの写真に添えられた言葉は「礼儀を正しながら、一年を誓う神妙な気持ちでいただくお抹茶。お茶に由縁が深い天満宮の御神域で格別に心が引き締まります」とあった。
ある女性芸能人が京都の茶に縁の深い場所でお茶を点てたり淹れたりという様が写真に映し出されているのだが、その全てが「合成」であり、着物を着た女性芸能人とその他エキストラD級芸能事務所のモデル達は北野天満宮や東本願寺渉成園、平等院等には全く行っておらず、どこかのスタジオでココアとカントリーマアムなんかを食しながらブルーバック、或いは背景無しで写真を撮影し、取っ払いでギャラを貰って帰りにカラオケで打ち上げというのがオチであろう。
自分はその中身を見て第一声「ぜんぜん心引き締まってないやん…」と呟き、ここまでバレバレの合成写真も珍しいなと思ったついでに少し切なくもなった。
来年のカレンダーだけに鬼も失笑である。
※追記
某女性芸能人とD級芸能事務所のモデル達と書いたが、この芸能人以外(子役除く)は裏千家であるとか所謂ところの「道」の方々らしいのでここで訂正しておきます。
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